ニューヨーク・ハーレムの文化に触れる、ゴスペルツアーに参加してみた!

今回参加したのは、H.I.S. の「ハーレムでゴスペル観賞ツアー ~ハーレムミニ観光付き~」日帰り観光ツアー。ニューヨーク在住歴約30年、ジャズやゴスペルなどの音楽シーンやハーレムの文化に精通したベテランのガイドさんが案内してくれます。 

📷写真スポットが盛りだくさん!ガイドさんの豆知識が楽しいツアー!

ツアー参加日は生憎の小雨。でもこのツアーでは観光ポイントを車窓から案内してくれるので、天気はあまり気になりませんでした。 
マンハッタンから、セントラルパークのアッパー・ウエスト・サイドを北上しながら、ハーレムへと向かいます。道中、ジョン・レノンの「ダコタ・ハウス」、」ハリウッドのセレブ達が住む高級マンション(住宅地)」、」映画「ナイト・ミュージアム」で話題になった自然史博物館」の前もとおり、つい写真を撮りたくなるスポットが続きます。

何より楽しいのは、長年ニューヨークに住むガイドさんならではの豆知識や裏話。ガイドブックにはなかなか載っていない小話や歴史のトリビアが次々と飛び出し、車内は笑いと驚きであっという間に過ぎてしまいました。

🗺️ツアーで学ぶハーレムの歴史

ハーレムに近づくにつれて、ガイドさんがこの地域の歴史を丁寧に紹介してくれました。もともとはオランダ植民地時代の農園だったそうですが、1910年ごろに住宅地として再開発されました。しかし、立地条件があまり良くなかったため、当初は白人には土地があまり売れず、比較的手頃な価格で住める地域として開放されたそうです。

その後、南北戦争以降に北部へ移住してきた黒人コミュニティがこのエリアに定住し、街が形成されていきました。1920〜1930年代にはアフリカ系アメリカ人の文化や芸術が大いに花開き、「ハーレム・ルネッサンス」と呼ばれる黄金期を迎えます。

ゴスペルの会場へ向かう道中、車窓からはステンドグラスが美しいセント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂や、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが演説した舞台としても有名なリバーサイド教会なども見学できます。

セント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂"

📝建設が長期に渡って続いており、一部未完成のセント・ジョン・ザ・ディヴァイン大聖堂。アメリカ最大のステンドグラスが特徴。

リバーサイド教会"

📝リバーサイド教会はアメリカで最も有名なプロテスタント教会のひとつ。 アメリカの教会の中で一番高いタワーが特徴。



また、時代を代表する黒人スターを発掘してきた音楽の殿堂「アポロシアター」も訪問! 車を降りて実際に外観を見学できるのも、このツアーのうれしいポイントです。ツアーに参加した日はあいにくシアターの外装工事中で、看板もチラ見え状態でしたが…それでも歩道に並ぶレジェンドたちの名前入りプレートを間近で見ることができたのは、嬉しかったです!

アポロシアター スモーキー・ロビンソンの名前入りプレート

📝改装中のアポロシアター&歩道に設置されたプレートには有名な「アポロシアターのレジェンド」達の名前が!

ハミルトン・ハイツにも立ち寄り、アメリカの歴史にも触れる

その後、車でハミルトン・ハイツへ。ここでは、ジョージ・ワシントンが独立戦争中に本部として滞在した「モリス・ジュメル邸」に立ち寄りました。 そして19世紀当時の木造タウンハウスが美しく並ぶ通り、「シルヴァン・テラス」にも訪問!

このエリアでは、ハーレムだけではなく、アメリカの歴史にも触れることができます。

シルヴァン・テラス"

📝歴史的保存地区として指定されているストリート、シルヴァン・テラス

モリス・ジュメル邸"

📝「モリス・ジュメル邸」はニューヨークでも最古の邸宅のひとつです

🎵🎤ゴスペルは参加型で臨場感たっぷり!

ゴスペル"

朝9時に出発してからの2時間、ハーレムの街並みやアメリカの歴史に触れながら車窓を楽しんだ後、ついにツアーのメインイベント、ゴスペル公演の時間です!


ゴスペルとは?
・18〜19世紀のアフリカ系アメリカ人コミュニティで、
奴隷制度下の教会や家庭で歌われたことが起源とされています
・力強いコーラスと感情豊かなソロパートが特徴
・リズミカルで手拍子や足踏みを交えたパフォーマンス
・歌詞は神への賛美や希望のメッセージが中心


向かった先は、こじんまりとした教会。普段ゴスペルは日曜の礼拝で歌われることが多いのですが、このツアーでは平日でも誰でも気軽にゴスペルを体験できる特別なイベントとして公演されています。

この教会で歌声を響かせるのは、薬物依存からの更生を支援するプログラムに参加している皆さんです。音楽を通して自分を取り戻そうとする彼らの姿に、ゴスペルの歌詞が持つ力強いメッセージが、聞く人の心により一層深く響きます。

私にとって、これまでゴスペルを聴く機会といえばテレビや映画の中だけでしたが、今回の公演で初めて生の力強い歌声に触れることができました。気づけば自然と手拍子を打ったり、体を揺らしたりしていて、その臨場感が心地よい体験です。

最後は、映画「天使にラブソングを2」でも使われたゴスペル「Oh Happy Day」を全員で歌うことに! ゲストも立ち上がって手拍子を取ったり、歌詞を口ずさんだり、自由に参加できます。 手拍子や掛け声、歌の合いの手など、会場全体が一体となり、自然と笑顔に溢れていました!

まとめ

ニューヨークに住んでいながら、これまで個人では訪れたことのなかったハーレム。 今回ツアーに参加したことで、街の魅力にさらに興味が湧きました。 メインイベントはゴスペルの鑑賞ですが、このツアーはハーレムのミニツアー付き。 ニューヨークの歴史にも興味があったので、とても充実した時間を過ごせました! ゴスペルやジャズなどハーレムの音楽文化や、ニューヨークに縁があるミュージシャンの話なども教えてもらえるので、音楽に興味がある方にはおすすめです。

🚩今回参加したツアーはこちら

<水曜日催行>ハーレムでゴスペル観賞ツアー ~ハーレムミニ観光付き~



NEXLYって?

未来へとつながる、まだ見ぬ物語を。 Nexly(ネクスリー)は、「未来へのステップ」を意味する“Next”と、「人や情報をつなぐ」“Link”を組み合わせた、アメリカ・中南米に特化した総合情報プラットフォームです。旅先での出会い、現地での暮らし、キャリアの選択。世界のどこかで生まれる、小さなきっかけを大切に、今をつなぎ、未来をひらく情報を発信しています。現地に根差した日本語メディアと提携し、確かなニュースや地域情報を厳選。さらに、Nexly独自の現地取材によるレポートや特集記事も展開し、中南米のリアルな今を、より豊かに、立体的に伝えていきます。
詳細はこちら▶︎

Related post

Comment

There are no comment yet.

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial