2025年トニー賞を席巻!今年HOTなブロードウェイ・ミュージカル「Maybe Happy Ending」を体験

今年2025年のトニー賞で「作品賞(Best Musical)」、「最優秀演出賞」、「台本の最優秀賞」を含む6項目で受賞した話題のミュージカル「Maybe Happy Ending」。元々は2016年に韓国で公演された作品で、評論家からの絶賛を経て2024年11月にブロードウェイに進出しました。 近未来の世界を舞台にしながらも、愛・孤独・希望・絆 といった誰もが共感できるテーマを描き、幅広い世代の心を掴むこのミュージカル。今回は、初めて観劇した感動をレポートします!



劇場情報
住所:111 W 44th Street, New York, NY (5番と6番街の間)
上演時間:約1時間40分(インターミッション無し)



2025年トニー賞 最多受賞作品 (6項目)
・ミュージカル作品賞
・主演男優賞 Darren Criss
(※2025年9月〜11月まで、代理でAndrew Barth Feldmanが主演を務めています)
・最優秀演出賞 (Michael Arden)
・オリジナル楽曲の最優秀賞 (Will Aronson, Hue Park )
・最優秀舞台美術賞 (Dane Laffrey and George Reeve)
・台本の最優秀賞 (Will Aronson and Hue Park)

目次

劇場到着から開演までの様子

長蛇の列

公演は夜7:00スタート。約30分前に劇場に到着すると、さすが人気ミュージカルだけあって、劇場前には長蛇の列ができていました。最後尾に並びましたが、6:40頃にドアが開くと、列はスムーズに流れていきました。劇場外にはキャストの紹介や写真も飾られており、記念撮影を楽しみながら入場を待つこともできます!

キャストの写真 キャストの写真

劇場中に入ると、スタッフがチケット番号をチェックして席まで案内。着席したら、あとはショーの始まりを待つだけです。この待ち時間も撮影OKなので、劇場の雰囲気を写真に収めたり、ステージ付近まで見学したりして自由に楽しめます。

なお、お手洗いは混雑しやすく、「Maybe Happy Ending」 は休憩なしの公演なので、なるべく早くすませておくのがおすすめです!

観客席

席に案内されてしばらくすると、ステージ上にはまるで誰かの部屋の一角のような小道具がそっと置かれ、登場人物の一人が静かに姿を現しました。客席を気にすることなく、リクライニングチェアに沈みながら読書に没頭する様子に、劇場と舞台の世界の境界がじわりと溶け合っていきます。

そして7時ちょうど、客席のライトが静かに落ちると、物語が自然に流れ出すようにスタート!観客はあっという間に、舞台の世界に引き込まれていきます。 (上演中は撮影禁止。開始直前にはスタッフからスマホの電源オフの案内があります。)

Playbill

⬆️劇場で席に案内してもらう際に無料でもらえる「playbill」 演目やキャスト、スタッフの情報が載ってます。

切なさと希望が交差するMaybe Happy Endingのあらすじ

舞台は近未来の韓国・ソウルで、人と生活を共にするアンドロイド型の「ヘルパーボット」が存在する世界。人間のオーナーを失ったヘルパーボットのオリバーは、再び元のオーナーに出会える日を夢見て、ロボット専用アパートで一人暮らしをしています。隣に暮らすクレアもまた、ある事情でオーナーを失ったヘルパーボット。そんな二人がある日偶然出会い、オリバーは元オーナーに会うため、クレアは本物の蛍を見る夢を叶えるため、一緒に旅に出ることになります。

日々の孤独から少しずつ心を通わせる二人の間にやがて芽生える恋心。 そしてクレアのバッテリー残量がわずかであることが明らかになり、「失うことへの恐怖」 と向き合うことに。はじめて経験する喪失感の中、二人はどんな決断を下すのか――。

ブロードウェイではユニークな演出や脚本! 最後は圧巻のスタンディングオーベーション

「Maybe Happy Ending」 では、大勢のアンサンブルが登場して華やかなダンスや大規模な音楽で盛り上げるシーンはほとんどありません。その代わり、上演中の多くのシーンは、主人公オリバーとクレアのアパートの部屋での会話劇や二人で歌う歌が中心です。 二人のチャーミングでコメディックなやり取りを見ているうちに、すぐに彼らに愛着が湧き、表情や仕草のひとつひとつに目が離せなくなります。特に、旅に出る前のどこか無機質な二人と、旅を経て絆を深めた後の柔らかく温かい人間らしさ――その繊細な演じ分けには心を打たれました!

そして最後のカーテンコール。主人公の二人がステージのセンターに登場すると、観客席全体が立ち上がり、割れんばかりの拍手と声援に劇場全体が包まれていました。

一番良い席は、センター寄り? 舞台美術にも注目!

「Maybe Happy Ending」 のもう一つの魅力は、幾層にも重ねられた可動式スクリーンやパネルを駆使した舞台装置です。アパートの狭く閉鎖的な部屋から外の開放的な空間へと切り替わる様子は、まるでタッチスクリーンを滑らかに操作しているかのようで、近未来の世界観を見事に体感させてくれます。 さらに、臨場感あふれるプロジェクション演出で風景やロボットのメモリーを描写する演出もあり、SF的な物語設定と相まって非常に印象的でした。

トニー賞 最優秀舞台美術賞 を受賞したのも納得のユニークな仕掛けですが、記者が座った右側寄りの席(一階)からは一部見切れる場面もありました。舞台のデザインや演出を余すところなく楽しみたいなら、中央寄りの席が特におすすめかもしれません!

番外編:観劇の後に体験する、「ブロードウェイらしさ」

カーテンコールが終わった後、劇場の外にある「ステージドア」(楽屋出入口)付近に人だかりができていたら、それはキャストの「出待ち」のサイン。

人だかり

ショーを終えたキャスト達が、記念撮影やサインに応じてくれます。 キャストがサインペンを用意しているので、持っていなくても安心。 どのキャストが出待ちに応じてくれるかはショーによって異なりますが、この日の「Maybe Happy Ending」 ではなんと主演の二人が登場。

キャストの写真 キャストの写真

ほんの一瞬の時間ですが、キャストに一対一で、応援の言葉や感想を伝えられる貴重なチャンス! サインを貰ったり写真を撮るときの距離の近さには思わずドキドキしてしまいますが…これがまた「ブロードウェイならでは」の忘れられない体験となります!

サイン

記者も主演のクレア役 Helen J. Shen さんからサインをいただきました。緊張で少し言葉が詰まる私に、Helenさんはしっかりアイコンタクトを取り、にこやかに「Thank you!」 その一瞬のやり取りだけで、観劇の感動に加え、思わず心に刻まれる特別な思い出となりました!

ブロードウェイのチケット手配はHISで!

今回ご紹介した「Maybe Happy Ending」。 チケットは HISの公式サイトから追加料金なし・日本語サポート付きで購入でき、初めてのブロードウェイ観劇でも安心して楽しめます。

HISバナー

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