[Day 1] メキシコ旅行で直面！防犯より大事だった“トイレ事情”とは？｜経験者が語る有料・紙なしの実態

📷街中の有料公衆トイレ。入口で料金を支払い、中に入る。

※本記事はNexlyインターン生による執筆記事です。学生ライターの等身大の視点で、現地でのリアルな体験をお届けします！

「メキシコは危ない」

耳タコなこの言葉を何度も聞けば、初海外の僕だって怖くなるもの。
だから僕も、カバンは前に抱え、財布は奥底にしまい込み、常に警戒を怠らない“完璧な旅行者”のつもりでメキシコシティの空港に降り立った。
外に出た瞬間に感じるカラッとした空気。
カラフルな外壁の家々。
これでもかと鳴り響くクラクションの音。
「これがメキシコかー」そんな驚きを抱え、水を含んでくたくたになった雑巾のような重たい体をなんとか動かして、外を眺める。○△×＊＃と早口のスペイン語で何かを言いながら車を止める運転手。どうやら○ビーで予約した宿に着いたみたいだったが、予定よりかなり早かった。

「まだ3時間もあるのか…」

そういえば飛行機に乗っている間、何も食べていないことに気づき、急にお腹が空っぽな感覚が脳にインプットされる。平穏に旅を始めたい。その一心で、僕はまず安心できる場所を探していた。日本が誇る食の駆け込み寺、「SUKIYA」だ。しかし、手の中のスマホは非情にも3G回線。Googleマップの青い点は、いうことを聞かない小さな子供さながら、動いてもいないのにクルクルと回り続ける。

その時だった。

ぐ、と腹の底がねじれるような鈍い痛みが走ったのは。
長時間のフライトによる緊張か、それとも見知らぬ土地へのストレスか。原因は分からない。ただ確かなのは、腸が僕に対して大規模な反乱を起こし始めたという事実だけ。まずい。これは、本当にまずい。冷や汗が背中を伝う。SUKIYAを探している場合じゃない。今、僕に必要なのは牛丼ではなく――聖域。そう、トイレだ。

絶望のガソリンスタンド。意外とメキシコでは英語が通じません

視界の端に希望の光が見えた。
ガソリンスタンドの看板に併記された「Sanitarios」の文字。
スペイン語は分からなくても、トイレを模したピクトグラムは万国共通だ。
僕は最後の気力を振り絞って駆け込んだ。
「Excuse me, can I use the restroom?」
しかし、返ってきたのは○△×＊＃と早口のスペイン語。それと同時に僕の腹も、ますます雄弁に語り始める。万事休すか。いや、ここで諦めるわけにはいかない。恥も外聞も捨て、僕は腹を押さえるジェスチャーと共に、第二外国語の知識を総動員した。

「キエロ…バニョ！（トイレ、欲しい！）」

意味が通じたのか、必死さが伝わったのか。店員は無言で顎をしゃくり、ある一点を指差した。
その先には燦然と輝く🚻のマーク。

📷街角で見かける『WC BAÑOS』（お手洗い）の看板。

有料トイレとの遭遇。次々に立ちはだかる壁

「は！？６ペソ？」
残酷な現実が僕の目の前に立ちはだかる。
この国では、多くのトイレが金を払わなければ使えないらしい。

📷利用料は5ペソ前後。看板に『WC $6』と大きく表示されていることも。

日本円にして約40円。普段なら何でもない金額が、今はエベレストより高くそびえて見えた。
財布は？…ああ、そうだ。防犯対策でバッグの一番奥にしまい込んである。
再び暴れ回る“それ”。もう限界は近い。
必死で財布を探し、震える指で5ペソ硬貨を投入。
固い扉を開ける。これで救われる。
だが個室に入ると、トイレットペーパーはどこにもない。
あるのは黒いビニール袋に山積みの紙くずのようなものだけ。
なるほど、紙は自分で用意するのがルールらしい。
幸いポケットティッシュを持っていた僕は、それで事なきを得た。

男女表記の落とし穴｜頭文字のDって、、、

すべてを終え、よろよろと個室を出ようとしたその時。
甲高い女性の声が暗いトイレにこだました。

思考は停止。

現地の女性らしい。つまり僕は――女子トイレに入った可能性が濃厚だ。
視線を動かすと、個室のドアに刻まれた文字が目に入る。

「Damas」

終わった。やはりここは女性用トイレだ。
好機は今しかない。
彼女たちが個室に入り、会話が途切れた一瞬の静寂。
僕は人生で最も静かな動きでロックを外し、抜き足差し足で出口へ向かう。 外に出た瞬間、街中の騒音がなぜか僕の成功を称賛するかのように聞こえた。

まとめ｜安全対策より“トイレ事情”を知ることが大切だった

これらの失敗は、日本人がメキシコに行く時に直面する問題の一つだと思います。
旅行前にぜひ以下を覚えておいてください。

1.トイレは有料。5〜10ペソ硬貨を準備！
多くのトイレが有料。お札は使えないこともあるので、硬貨を持ち歩きましょう。

2. 紙は持参が基本。ポケットティッシュは命綱！
備え付けがない場合や入口で少量だけ渡されるパターンが多い。日本から多めに持参を。

3. 男女の表記を覚えよう！Cが男性、Dが女性。
男性用はCaballeros（C）、女性用はDamas（D）。慌ててもこの頭文字だけは確認必須！

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