都会では味わえない、メキシコの“死者の日”の本当の魅力とは?
今回は、あの映画『リメンバー・ミー』で描かれた「死者の日(Día de los Muertos)」をメキシコの田舎町で過ごしてきました。都会の華やかなパレードとは違う、穏やかであたたかい時間。メキシコの原風景が色濃く残るケレタロ州の小さな村で感じた“死者の日”の空気をお届けします。
目次
1. 死者の日とは
メキシコの伝統的なお祭り、死者の日は、毎年11月1日と2日に行われます。亡くなった家族や友人の魂を迎え、思い出をたたえる日です。日本のお盆のようにも思えますが、死者の日は死を祝う行事で、町はカラフルに彩られ、華やかな祭壇が築かれます。
2. テキスキアパン観光|ピンクの教会とマリーゴールドに包まれる死者の日の町
📍Tequisquiapan
ケレタロ州南東部に位置するテキスキアパンは、ピンク色の教会とカラフルな家並みで知られる町です。10月下旬になると、オレンジ色のマリーゴールド(センパスチル)で彩られ、町全体が温かな淡い色に包まれます。
メキシコシティと比べて高い建物がないため、夕暮れ時の太陽が町を長く照らします。この時間帯に、ソカロ(中央広場)沿いのレストランの2階で食事をすると、テラスからの町の景色がとても美しく見えます。
【死者の日の様子】
10月27日に訪れたときは、花壇いっぱいにマリーゴールドが咲き、店先には少しずつ死者の日の飾りが。数日後の10月31日にもう一度行くと、祭壇やガイコツの装飾が一気に増えていて、町全体が“死者の日モード”に変わっていました。
子どもたちはハロウィンの仮装をして歩き回り、大人たちは配るためのお菓子を片手にカフェでのんびり。そんな光景がとても微笑ましく、10月31日に訪れる時はぜひお菓子を持って歩いてほしいです。
3. 「泉のある場所」アメアルコで感じたメキシコの原風景
📍Amealco de Bonfil
次に紹介するのは、ケレタロ州南部にあるアメアルコ・デ・ボンフィル。ここでは偶然、地元の小学生たちによる小さな仮装パレードに出会いました。夕方6時ごろ、教会前の通りを、カラフルなメイクをした子どもたちが列になって歩いていきます。村全体で子供たちを見守っているようで、アメアルコの素朴であたたかな雰囲気が印象的です。
村から村への移動中は、草原や湖、山など、メキシコの雄大な自然が広がります。夕日の時間帯はとくに美しく、車を止めて景色を眺めたくなるほど。ただし夜は真っ暗になるので、夜間の運転は注意が必要です。
4. 周辺のおすすめスポット
📍Museo de la Muñeca Artesanal(手作り人形の博物館)
アメアルコの教会前に位置する「レレ人形」の博物館。2部屋ほどの小規模な施設ながら、メキシコの伝統的な手工芸文化を紹介しています。
📍Peña de Bernal(ピーニャ・デ・ベルナル)
世界で3番目に大きい一枚岩がそびえる村。町のどこからでも岩を望むことができ、登山やハイキングスポットとしても人気が高い場所です。私は、どこかトルコのカッパドキアに似ていると感じます。メキシコの新しい一面に出会える場所です。
📍Cava de Quesos Bocanegra(カバ・デ・ケソス・ボカネグラ)
ケレタロはチーズとワインが名物。この工房では製造工程の見学や6種類のチーズ試食ツアーを実施しています。私のお気に入りは、ブドウと一緒に食べるチポトレ(唐辛子)入りチーズでした。
📍San Juan del Río(サン・フアン・デル・リオ)
他の2つの村と比べると、人通りが多くにぎわいのある町です。死者の日の前週には学生による仮装大会が開かれ、学生たちの手作り衣装と伝統的なダンスのステージが楽しめます。
5.まとめ|メキシコの穴場スポット ケレタロの村々
ケレタロは、昔ながらの小さな村が現在もたくさん残る町です。メキシコの歴史と伝統を、穏やかな空気の中で感じたい人におすすめの場所。また、ケレタロはメキシコ独立運動の発祥地ともいわれています。訪れる前に少し歴史を調べておくと、旅がより深く楽しめるはずです。
メキシコの静かな田舎の魅力が、みなさんにも伝わりますよーに!
おまけ:メキシコシティの「死者の日」
メキシコシティでも死者の日を堪能したのでご紹介します。3時間ほどで、死者の日を存分に楽しめるスポットです✨
📍レフォルマ道り
11月2日の夜、メキシコシティ中心のレフォルマ通りへ。ライトアップされた巨大オブジェやカトリーナメイクを施した人々でにぎわいます。
アクセスはメトロバスINSURGENTES駅から徒歩圏内で、観光客にも便利な立地です。カトリーナメイクは通り沿いので施してもらえ、顔全体で200ペソ、ワンポイントのみなら50ペソで体験可能でした!(200ペソ=約1,660円/約10.8ドル、50ペソ=約415円/約2.7ドル)
水で簡単に落とせるため、気軽に参加できます!
6時ごろにはきれいなライトアップを見ることができました。
ですが、観光地を離れ、カトリ-ナメイクのまま帰宅していたら、すれ違う人たちにじっと見られてちょっと恥ずかしかったです。
Amealco de Bonfil Pueblo Mágico(メキシコ政府公式サイト)[スペイン語]
https://www.gob.mx/correosdemexico/acciones-y-programas/amealco-de-bonfil-pueblo-magico
Museo de la Muñeca Artesanal(手作り人形の博物館)[スペイン語]
https://sic.cultura.gob.mx/ficha.php?table=museo&table_id=1818
Cava de Quesos Bocanegra(チーズ工房)[スペイン語]
https://www.cavabocanegra.com/experiencias
NEXLYって?
未来へとつながる、まだ見ぬ物語を。
Nexly(ネクスリー)は、「未来へのステップ」を意味する“Next”と、「人や情報をつなぐ」“Link”を組み合わせた、アメリカ・中南米に特化した総合情報プラットフォームです。旅先での出会い、現地での暮らし、キャリアの選択。世界のどこかで生まれる、小さなきっかけを大切に、今をつなぎ、未来をひらく情報を発信しています。現地に根差した日本語メディアと提携し、確かなニュースや地域情報を厳選。さらに、Nexly独自の現地取材によるレポートや特集記事も展開し、中南米のリアルな今を、より豊かに、立体的に伝えていきます。
詳細はこちら▶︎








Comment